第1回 勉強会(2020.2.7)の報告

勉強会(能)

名称 第一回勉強会「通小町」
主催 早稲田大学観世会
参加者 現幹事長・前幹事長
会場 E932会議室(早稲田大学学生会館)
時間 17:30~19:30

 

能「通小町」の構成

〔名ノリ笛〕
名宣1+4句
(何処の人ぞと名を尋ねばやと思ひ候)

〔次第〕
ツレ次第ツレサシ1句・ツレ詞4句・
ツレとワキの問答4句・〈ツレサシ11句
ツレと地謡のロンギ17句
ワキ詞2句・拍子合謡(ツレ1句・地謡6句)
ツレは後見座にクツロギ、物着

ワキ詞7句・詠歌5句
ワキ上歌4句・拍子合謡1句・不合謡2句

〔一声〕
ツレとシテの不合謡15句・〔打上打切〕
ロンギ15句(地謡5句以降はツレとシテ)
シテとツレの拍子合謡9句・拍子合地謡3句・

ワキ詞3句・シテとツレの掛合10句(詞4句)
地謡1句・シテとツレの掛合13句(詞4句)
〔立廻〕シテとツレの掛合4句
(シテ1句・ツレ3句)・

大ノリの掛合3句(先のツレの句を引き)・
シテ不合謡4句・〔打上〕
大ノリの掛合10句(シテは中頃で1句)・
〔打上〕

大ノリの掛合19句(地謡はシテ2句の返しから)・シテ不合謡1句・拍子合謡11句
(シテ1句・地謡10句)


中入がなく、一場ではあるものの
以下の点からツレの物着までを前場、以降を後場と考えて良いと思われます。

  • 物着前の謡の形式が中入前に多いものである
  • 物着がワキの謡のうちに為される
  • 〔一声〕前の詞と謡が中入後のものに近い
  • 〔一声〕でツレが常座に、シテが一ノ松に出る

ツレの登場(次第・サシ・問答)

以下の曲では、ワキの後に「次第」でシテが登場します。
勇士物
『箙』
公達物
『敦盛』
『朝長』
本鬘物
『井筒』
『采女』
『野宮』
『身延』
現在鬘物
『千手』
精天仙物
『芭蕉』
老女物
『檜垣』(習ノ次第)
狂女物
『富士太鼓』
現在老女物
『卒塔婆小町』(習ノ次第)
執心男物
『錦木』
『松虫』
神楽物
『三輪』
侍物
『安宅』
『春栄』
鬼女物
『道成寺』(習ノ次第)
切能物
『現在七面』

さらに、舞台への出方によって
以下のように分類できます。
A 登場の囃子で常座に出る

  • 『箙』
  • 『井筒』
  • 『采女』
  • 『野宮』
  • 『千手』
  • 『芭蕉』
  • 『錦木』(夫婦)
  • 『三輪』
  • 『道成寺』
  • 『現在七面』(Bの場合もある)

B 登場の囃子で一ノ松に出る
(上歌を謡いながら舞台に入る)

  • 『身延』
  • 『檜垣』
  • 『卒塔婆小町』

C 一ノ松から案内を請う
(道行・着きゼリフの後)

  • 『富士太鼓』(親子)
  • 『春栄』(主従)

D 登場の囃子で正面先に立ち並ぶ

  • 『敦盛』(仲間)
  • 『朝長』(主従)
  • 『松虫』(仲間)
  • 『安宅』(主従)

『錦木』を除いて、A・Bに分類される能ではシテが1人で登場します。Cの場合は2人、Dの場合は3人以上が登場します。3人以上で登場する場合は、必ずDの形であって、2人以下であればA・Bの形で良いのですが、案内を請う場合にはCの形になるのだと思われます。
したがって、『通小町』もA・Bの形に当てはまるのですが、よく見るとその中には『通小町』のツレによく似たシテが登場する能が多く含まれていることに気づきます。まず、A・Bの能をシテ登場の契機の別によって分類してみます。
➀神社に参詣する
『采女』(木の枝を諸願成就の為植え置く)
『野宮』(榊の枝を供える)
➁旧跡で古人を弔う
『井筒』(閼伽の水を供える)
➂毎日僧のもとに通って聴聞する
『芭蕉』(木の葉を供える)
『三輪』(樒と閼伽の水を捧げる)
『現在七面』
『身延』
『檜垣』(閼伽の水を捧げる)
➃寺の鐘供養を見に行く
『道成寺』(白拍子の舞をする)
➄囚人の家を慰みに尋ねる
『千手』
➅僧に行き会う
『箙』
『卒塔婆小町』

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