『杜若』の言葉(「能を楽しむ勉強会」第一回)

「能を楽しむ勉強会」

名称 『杜若』の言葉
主催 早稲田大学観世会
本企画 『伊勢物語』・歌舞の菩薩
本企画会場 B107能舞台・Zoom
本企画の時間 18:30~19:00(Apr. 8-19)

都から三河へ


洛陽
洛陽のような、ということ。謡曲において頻出する。改めて記事にしたい。

仮枕
旅路の宿、という意味では草枕と同じ。既に新古今集の数首にある。
また、千載集に「仮寝」の用例がある。

同じうきね
「うきね」には、「浮根」と「浮寝」、さらに「憂き寝」がある。
〈参考〉
鳰とりのおなしうきねをするときはよふかきこえをともにこそきけ
(古今六帖・3・1500)

さわべ
沢の辺。

三河の八橋にて

そうもく心なし
〈参考〉
『高砂』クリ
「それ草木心なしとは申せども花実の時を違えず。南枝花始めて開く。」

かほよ花
杜若。

こむらさきのなべての花のゆかり
〈参考〉
むらさきの一本ゆえに武蔵野の草はみながらあはれとぞ見る
(古今・雜・867・不知)
『伊勢物語』四十一段
知らねども武蔵野といへばかこたれぬよしやさこそは紫のゆえ
(古今六帖・5・3507)
紫の色にはさくなむさし野の草のゆかりと人もこそしれ
(拾遺・物名・360・如覚法師)

※また、「紫のゆかり」といえば『源氏物語』

女の庵にて

透額の冠
能『杜若』では、(老神・業平・天皇に用いる)「初冠」を用いる。いかにも、透額の冠は初冠で使われた。

昔男の名を留めて花橘の匂いうつる
さつき待つ花橘の香をかげばむかしの人の袖の香ぞする
(古今・夏・139・不知)・『伊勢物語』六十段

袖白妙の卯の花の雪の
卯の花の白さを強調する歌は、既に後撰・拾遺に数首ある。なお、古今集では「憂し」につながる。
〈参考〉
時わかずふれる雪かと見るまでにかきねもたわにさける卯花
(後撰・夏・153・不知)
白妙ににほふかきねの卯花のうくもきてとふ人のなきかな
(後撰・夏・154・不知)
神まつる卯月にさける卯の花はしろくもきねがしらげたるかな
(拾遺・夏・91・躬恒)
神まつる宿の卯の花白妙の御幣かとぞあやまたれける
(拾遺・夏・92・貫之)

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